横断型基幹科学技術研究団体連合
Transdisciplinary Federation of Science and Technology


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横幹技術フォーラム


■第8回横幹技術フォーラム■

テーマ〜 シミュレーション・モデルの最新技術動向 その2
     『バイオとナノシミュレーション技術の最先端』

     (プログラムのHTML版はこちら、PDF版はこちらです。)

日時:2005年11月14日(月) 13:00 〜 17:00

会場日本教育会館 7階 中会議室(東京都千代田区一ツ橋2‐6‐2)

主催:横断型基幹科学技術推進協議会(横幹技術協議会)
      横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)

参加費横幹技術協議会会員企業の関係者=無料
      横幹連合会員学会の正会員=無料、学生=無料
      上記以外は一般 5,000円。

参加申込方法:お申し込み受付は終了いたしました。

お問い合せ先
 横幹技術フォーラム係 e-mai:  電話 & FAX:03-3814-4130


【企画趣旨】
 シミュレーション技術あるいは計算科学技術は、これからの科学技術における中心的手法であり、学会のみならず産業界からも、きわめて多くの期待が寄せられています。すでに計算科学技術は、あらゆる産業において多かれ少なかれ活用されており、品質、経済性、安全性向上などの面で大きな貢献をしています。
 特に、バイオとナノは、21世紀の産業分野においてもっとも期待がもたれており、この中でのシミュレーション技術や計算科学技術は不可欠な手法であると考えられています。今回のフォーラムでは、この方面の代表的な研究者を講師にお招きし、最新の動向や今後の方向について多面的に議論していただきます。

【プログラム】 (PDF版はこちらです)

  (敬称略)
13:00〜10:10  開会あいさつ 
木村英紀(横幹連合 副会長)
 
13:10〜13:45  ◆計算科学技術が拓く新たなナノの世界
「ナノテクシミュレーションの現状と課題」
寺倉 清之(北海道大学)
ナノテクでの重要なコンセプトの一つは、サイズが小さくなったことによる、電子状態における量子効果である。従って、電子状態計算はナノテクシミュレーションの基本になる。一方、ナノテクで問題となる系は、従来の電子状態計算が扱ってきた系に比べてはるかに複雑である。そのため、大規模で複雑な系を扱うための、新しい電子状態計算の手法が開発されなければならない。この方向の研究は急速に進展している。
電子状態計算におけるもう一つの課題は、計算の精度に関わることである。特に、ナノバイオといわれるような分野においては、分子間の弱い相互作用が重要であるが、それを正確に記述するための理論の展開はまだ不十分であり、今後の重要な課題となっている。 ナノテクで扱う系では、構造と機能が密接に関係している。構造を探る実験手段は進歩しているが、なお十分ではなく、シミュレーションの助けが必須の場合が多い。複雑な系の安定構造の探索は非常に困難な問題であり、本フォーラムにおいても蛋白の折りたたみのシミュレーションにおいて詳しく紹介されるであろう。本講演においても、関連の手法の進展について紹介する。
 
13:45〜14:20 ◆計算科学技術が拓く新たなナノの世界
「ナノ物質の物性・機能解析シミュレーション」
大野 隆央((独)物質・材料研究機構)
ナノスケール物質で発現する新規な物性・機能を探索することは、新しい知見・科学を創出し、革新的な技術を生み出すものと期待されている。本講演では、ナノ物質の構造と物性・機能を解析するための第一原理シミュレーション技術を、誘電応答、電子伝導、光化学反応等に関する解析例を紹介しつつ概説する。
 ( 14:20〜14:35 休 憩 )
14:35〜15:10 ◆生物の仕組みに挑むバイオ計算科学技術
「生体硬組織のイメージベース・マルチスケール・シミュレーション」
高野 直樹 (立命館大学)
海綿骨のマイクロメートルオーダの3次元骨梁構造を、X線CTを用いたイメージベース・モデリングを行いつつ、骨梁内のナノメートルオーダの生体アパタイト結晶の配向をも考慮したマルチスケール・バイオメカニカル・シミュレーションを行い、骨粗鬆症診断や骨細胞活動の基礎研究に役立てるための手段を紹介する。
 
15:10〜15:45 ◆生物の仕組みに挑むバイオ計算科学技術
「バイオシミュレーションのための拡張アンサンブル法」
岡本 祐幸(名古屋大学)
拡張アンサンブル法は元々物性物理学の分野で開発された手法であるが、最近、バイオシミュレーションの分野において広く使われるようになってきた。それは、バイオ系が多自由度を持つ複雑系であり、従来のシミュレーション手法ではエネルギー極小状態に留まってしまうという困難に直面するからである。拡張アンサンブル法がこの問題を解決する。本講演では、タンパク質の折り畳み問題に有効な拡張アンサンブル法のいくつかを紹介する。
 ( 15:45〜16:00 休 憩 )
16:00〜16:50 ◆パネルディスカッション
「シミュレーションを活用したナノ・バイオの拡大」
パネラー:講師陣、 モデレーター:矢川元基(東洋大学)
 
16:50〜17:00 閉会あいさつ
桑原 洋 (横幹技術協議会 会長)

◆横幹技術フォーラムへの
 参加お申込み、お問い合せ:
横幹技術フォーラム係
e-mai:
電話 & FAX03-3814-4130

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