第5回横幹連合総合シンポジウム | 講演要旨

【B会場-1】一般セッション(1)】 
司会:板倉 宏昭(香川大学)

11月29日(土)9:00〜10:40 (工学部3号館3階ラウンジ講義室+会議室)

【5】脱経済成長を踏まえた地域活性化

<講演要旨>
現在、よき言葉として広範かつ曖昧に使われている「地域活性化」について再検討し、まず、この言葉の含意を明らかにする。それを踏まえ、通常は悲観的に喧伝される高齢化や人口減少などの地域の現実を直視した上で、それらを前向きに受け入れると同時に、地域の可能性を創造的に見出すことにより、これまでの経済成長ありきのパラダイムから開放された、多様で自立的、自律的な地域の形成を目指す方向性を示したい。

*小川 長 (尾道市立大学)

【6】地域の魅力の集合知としてのSALoTマップ

<講演要旨>
スナップショット(写真)(S)、撮影した人の属性(A)、撮影した位置(Lo)、その時感じたことや撮影理由などのテキスト(T)からなる多数のデータの集合知として、ある地域の魅力を効果的に記述するSALoTマップ法を開発し、埼玉県川越市の地元大学生177名(男子84名、女子81名、不明12名)による景観調査を行い、学生の目で見た川越市の魅力を示した。

*大森 宏 (東京大学)

【7】日本発ビジネスモデル「クラウドイノベーション」
〜情報技術により群集が価値創造する「コトづくり」〜


<講演要旨>
「モノづくり」は、製造業の研究、開発等の専門家が中心に行ってきた。しかし情報技術が発達し、不特定多数のクラウド(群集)が価値創造プロセスを担う「コトづくり」が可能となった。この日本発ビジネスモデルを「クラウドイノベーション」として提案する。資金を調達するクラウドファンディング、人材を調達するクラウドソーシング等を、イノベーションプロセスの各段階に活用し「クラウドイノベーション」が可能となった。

*中田 行彦 (立命館アジア太平洋大学)

【8】 新産業を創成する<起業(企業)家>博士の育成
〜光産業創成大学院大学の「現場研究=ビジネス実務」の方法論と実践〜


<講演要旨>
浜松市にある光産業創成大学院大学は、博士号を持つ起業(企業)家の育成・輩出を目的とした博士後期課程のみの学術的かつ実践的な大学院大学である。本稿は、同大学における「現場研究=起業実践・事業開発」の教育活動について報告する。特に同大学独自に開発した方法論および実践的手法について論じる。また同大学学生による現場研究=ビジネス実務に関する実際の事例も紹介する。

*増田 靖 (光産業創成大学院大学)

【9】レジリエンスを強化する「語り継ぎ」の経営
〜「語り」による経営(言語経営)に関する一考察〜


<講演要旨>
本稿は、東日本大震災の際に事前にBCPを策定し、被災後見事早期復旧を果たした2つの企業の事例に関する考察である。「語り継ぎ」という言語行為に着目して実施した現場調査の結果、単にBCPを策定するだけでなく、それを実際に有効にするために必要な日常的な経営行動が明らかとなった。そこから、企業の防災に役立つ「レジリエンスを強化する経営」について報告する

*増田 靖 (光産業創成大学院大学)
 
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