人工衛星による全球地形データの作成

 概要

我が国の地球観測衛星においては、他に例の無い、同一軌道によるステレオ視の地球観測を推進してきた。それは、1992年に打ち上げられた衛星センサJERS-1/OPSに始まり、その後も1999年打ち上げのTerra/ASTER、2006年打ち上げのALOS/PRISMと、長期にわたり継続している。この同一軌道によるステレオ視の観測により、全球を繰り返し観測したステレオ画像データが蓄積され、その莫大な量のデータに高度な自動処理を施すことにより、全球規模での地形データの整備を達成した。この全球規模の地形データにより、地球の任意の場所においても気候変動・防災・資源探査などの解析が可能となった。

 コトつくりにおける訴求点

まず地形データの取得を目的として、1992年に打ち上げられた衛星センサJERS-1/OPS、1999年打ち上げのTerra/ASTER、2006年打ち上げのALOS/PRISMと、複数の衛星センサにわたり、同一軌道によるステレオ視という同一のポリシーでの地球観測を長期に継続し、全球を繰り返し観測したステレオ画像データを蓄積した。
さらに、その莫大な量のデータに対して、高度な自動処理を開発して実行することにより、全球規模かつ高精度の地形データの整備を達成した。
加えて、この全球規模で整備された地形データは、気候変動・防災・資源探査など、非常に多岐にわたる分野において利用価値の高いデータで、事実非常に多数のユーザへのデータ配付の実績もあり、その社会への貢献度は非常に高いと考えられる。

 参考URL

 推薦論文

地球観測衛星による全球地形データ

 推薦学会

   日本リモートセンシング学会

 講評

当該コトつくりは約30年にわたって複数プロジェクトが連携、接続することで三次元全球地形データを作成、活用するものであり、複数のコトつくりが合わさり、ひとつの大きなコトつくりへとつなげているものである。コトつくりとしては、総合的解決力のあるコトつくりとして極めて高く評価できる。特にGDEM ※1における「データのパブリックドメイン化」やAW3D ※2における「使える情報への加工サービス」など、データ活用に向けた活動の存在は大きく、当該コトつくりの意味力向上に多大なる貢献をしているといえる。コトつくりにおいては、様々な活動を誘発するような意味力向上へのアプローチも重要となることを学ぶための好例といえる。

※1全球3次元地形データ(Global Digital Elevation Model)
※2全球高精度デジタル3D地図 (ALOS World 3D)

 コトつくりに特に寄与した要因

  1. ふよう1号(JERS-1)以後の30年にわたる複数プロジェクトの連携および接続
  2. データ活用を念頭に置いたGDEMやAW3Dによる意味力を向上させる活動
  3. 国境を越えた相互協力体制の構築

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