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2025年5月22日 / 最終更新日時 : 2025年5月24日 newsletter

No.81 May 2025

目次

  • TOPICS
  • COLUMN-1
    • 東京科学大学(Science Tokyo)の 「VI:ビジョナリーイニシアティブ」
  • COLUMN-2
    • 横幹〈知の統合〉シリーズ 『価値創出をになう人材の育成 ー コトつくりとヒトつくり ー』より知識科学的方法論の全学展開によるイノベーション創出人材の育成 (第6章)の紹介 横幹ニュースレター編集室 武田博直(日本バーチャルリアリティ学会)小山慎哉(日本バーチャルリアリティ学会)
  •  EVENT

TOPICS

 〇 会誌 「横幹」 19巻1号が発行されました。詳しくはこちら。
   執筆者 (敬称略) 山上伸、加藤進弘。大石修二、鈴木和幸、猪原健弘、小澤信敬、板倉宏昭、中嶋宏、水田正弘

 〇  『イノベーションの創出』 が好評発売中です
    前号 No.80 横幹ニュースレター に、内容を紹介。 
   (横幹連合編 〈知の挑戦〉シリーズ、晃洋書房、2024年12月刊。)

 □ J-STAGE 月間アクセスランキングはこちら 

COLUMN-1

東京科学大学(Science Tokyo)の
「VI:ビジョナリーイニシアティブ」

 横幹ニュースレター編集室(文責)による可視化の試み
 横幹ニュースレター編集室 武田博直(日本バーチャルリアリティ学会)小山慎哉(日本バーチャルリアリティ学会)

 東京科学大学 (Science Tokyo、科学大) は、2024年(令和6年)10月に、東京工業大学と東京医科歯科大学が統合し開学した。そして、統合前からの研究を更に発展させるため、開学前の2つの大学の学部や大学院などがそのまま引き継がれ、そこに新たに3つの科学大「卓越教育院」(後に解説する)を立ち上げたという。
 3つの「卓越教育院」では、医学や歯学、理工学といったそれぞれの強みを連携させた世界トップクラスの研究開発を進めていく、そうだ。なお学生に求められる各「卓越教育」コースの履修資格については、それぞれに定められており、各「卓越教育院」のHP(ホームページ)上で確認できる。

   【東京科学大学 概要】
   本部所在地: 東京都目黒区大岡山
   学生数  : 約1万3千人
   キャンパス: 大岡山、すずかけ台、田町、湯島、駿河台、国府台
   組織   : 一法人一大学の「理事長 – 学長体制」として、大竹尚登 理事長( 経営担当、生産工学・加工学・ナノ工学 )、田中雄二郎 学長・大学総括理事( 教育・研究担当、消化器内科学・医学教育学 )が就任

 本稿では、同学に 新たに公開された融合研究体制「VI:ビジョナリーイニシアティブ」について、プレスリリースを基に、編集室の文責で紹介する。なお、VIは、2025年4月15日の「Science Tokyo設立記念シンポジウム」において発表されたという。
 これを本Column-1で取り上げた理由は以下の3点である。
 ① 「分野横断」的なアプローチが取られているため。これにより、「医学、歯学、理学、工学、情報学、リベラルアーツといった従来の縦割りの研究体制を大胆に転換することで、善き未来をビジョンとして掲げる」とされている。
 ② 3つの「卓越教育院」については、その研究内容が昨年12月の横幹コンファレンスで大竹理事長と各教育院 院長お三方から詳しく講演された。今回全学を対象とした「VI」が発表されたことで、その「既存の枠組みにとらわれない(分野横断型)科学のあり方や、社会とともに価値を創造していく未来像を探る」 という「VI」の方針が、既に講演された 3つの「卓越教育院」の教育に直結していると理解できたためである。
 ③ 「分野横断型」の教育については、横幹連合に 「横断型人材育成プログラム調査研究会」などによる先行研究が豊富にある。後述するColumn-2に、それについても紹介できる良い機会であると考えた。

 □ 東京科学大学の 「VI:ビジョナリーイニシアティブ」
 <東京科学大学(Science Tokyo)は、善き未来をビジョンとして掲げ、その実現を目指す研究体制、Visionary Initiatives (VI:ビジョナリーイニシアティブ)」を、2025年4月より全学に導入しました。VIは、現行の医学、歯学、理学、工学、情報学、リベラルアーツといった従来の縦割りの研究体制を、分野横断的なアプローチへと大胆に転換する新たな仕組みです。「VI」の導入により、既存の枠組みにとらわれない科学のあり方や、社会とともに価値を創造していく未来像を探ります。>

(c)Science Tokyo / press release

 <全学すべての研究者約1800人が順次、いずれかのVIに2028年度までに参加し、大学院教育も連動させます。これにより統合で掲げてきた、医工連携など融合研究を加速。VIを通じて社会の多様な組織とともに、イノベーションを生み出すエコシステムを構築していきます。さらに、大学院教育についても、これまでの横断型コースを発展させ、2028年度をめどにVIに連動した教育を導入していきます。>

 ・ 善き生活(Total Health Design):真に豊かな人生を実現する
   「科学はすべての人の健康と福祉のために」
 ・ 善き社会(Innovative Life Society):新たなフロンティアを開拓する
   「サイバー・フィジカル空間で共創社会を開拓する」
 ・ 善き地球(GX Frontier):持続可能な地球を実現する
   「グリーントランスフォーメーションで持続可能な未来を実現する」

   東京科学大学 「VI:Visionary Initiatives―科学の力で、未来を拓く」 

 □ 卓越教育院
 ※ 各院長のご研究の紹介については、文責編集室。
 物質・情報卓越教育院  (山口猛央院長。 山口氏のご研究は燃料電池・水電解及び病気診断膜・水処理膜など )
 超スマート社会卓越教育院 (阪口啓院長。 阪口氏のご研究は第5/6世代セルラネットワーク・IoT無線センサネットワーク・無線電力伝送・V2X・自動運転など。スマートモビリティデジタルツインと安心安全なまちづくり・低軌道衛星を介した農業と漁業のデジタル化など )
 エネルギー・情報卓越教育院 (伊原学院長。 伊原氏のご研究は太陽電池・燃料電池など。研究分野そのものを創出するようなオリジナルなエネルギー変換の化学工学など )

 ※ 各卓越教育院の教育内容については、2025年9月以降に各院のHPでご確認下さい。

 本Column-1では、最近発表された東京科学大学の「VI」に、「分野横断的なアプローチ」がとられていることから、今回は編集室の独自調査を掲載した。 昨年12月の横幹連合コンファレンスにおいて、参加者は大竹尚登理事長および「卓越教育院長」お三方による大変興味深いご講演を聴講した。全学の足並みを揃えた教育の始動は本年9月の学期、あるいは2028年度からとなり、細部には修正も予想されるのだが、医科歯科教育と工学教育を軸にした大学の統合は日本初の試みで、大胆な改革が現在進行形で行なわれている。これを、速報してお届けした。豊饒なご成果を、ご祈念申し上げます。

COLUMN-2

横幹〈知の統合〉シリーズ
『価値創出をになう人材の育成 ー コトつくりとヒトつくり ー』より
知識科学的方法論の全学展開によるイノベーション創出人材の育成 (第6章)の紹介
横幹ニュースレター編集室 武田博直(日本バーチャルリアリティ学会)小山慎哉(日本バーチャルリアリティ学会)

 横幹〈知の統合〉シリーズ 編集委員会編 『価値創出をになう人材の育成』 (これからの社会に必要とされる人材の育成について、様々な分野の視点から提案する)  の「はじめに」で、本多敏氏は 次の項目を紹介した。これらは、育成すべき「横断型 融合型人材のコンピテンシー」(行動特性)として  多数の関係者へのヒアリングをもとに抽出され、横幹連合「横断型人材育成プログラム調査研究会」がまとめた項目であるという。

 (A)現象やモノと直接向き合い、本質を見極めるモデリング・解析能力
 (B)専門性にとらわれることなく、異分野の知識を積極的に統合化し問題解決を図れる能力
 (C)将来の国際動向を見据えた目標や構想を設定し、総合的な視点から先見性のある意思決定ができる能力
 (D)個別のプロジェクトから一般化・普遍化の方法論を探求する能力
 (E)異分野の技術者と共同できる十分なコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力
 (F)リーダシップ、人脈ネットワーク、人材配置などのコーディネーション能力

 なお、同書の内容紹介と目次は、東京電機大学出版局のWeb頁に掲載されている。「内容紹介」 「目次」 

 そして、同書では、各著者が横断型人材育成への思いを各章に述べた、と紹介されている。ここからは、同書第6章「知識科学的方法論の全学展開によるイノベーション創出人材の育成」を引用する。これは JAIST 北陸先端科学技術大学院大学の全新入生(2016年現在)を対象に行なわれた「イノベーションを創出する人材 育成」の「必修講義、演習」プログラムの記録であるという。それはどんな内容だろう。執筆は、JAIST 北陸先端科学技術大学院大学 神田陽治氏と総合研究大学院大学 西中美和氏である。
 (西中美和氏は、2019年より香川大学教授。)

 第6章の全体の「節 見出し」を、先ず挙げておきたい。
「はじめに」「北陸先端大の新しい試み」「新設の イノベーション教育のねらい」「必修講義の構成」「ロードマッピング演習」「演習に臨む態度」「振り返って」

 さて、イノベーション教育の「必修講義」は7コマ行なわれ、最初の1コマでは 「イノベーション」について説明されるという。イノベーションは、日本では、新しい技術を伴った改革(技術革新)と狭く捉えられがちである。しかし、講義では、社会貢献までを含む広い範囲にわたることを説明し、各学生がさまざまな役割でイノベーションに参加できることを伝えるそうだ。

 イノベーションの講義に続いて、リフレーミングの解説が行われるという。(編集室注:リフレーミングは、物事の捉え方や視点を意図的に変え、新しい意味や解釈を見出すこと。) そして、「座れない椅子」「電話をかけることができない電話」などを題材に、ディスカッションの中でリフレーミングを体験させるそうだ。さらに1コマを使い、北陸先端大の情報科学系とマテリアルサイエンス系の教員が主役となっているイノベーション事例を、二つ紹介するという。このように講義の進められることが 紹介された。
 ちなみに、「演習に臨む態度」の節には、協調・共創のスキルとして、「保留」「共感」「内観」についての興味深い指摘が記されている。

 ところで、この講義の途中に、「ロードマップ」を学生に作成して貰うという演習がある。ここには、実務経験のない学生が取り組むので、与えられた課題を視覚化する際のその特徴の抽出がごく一般的なマップになってしまう、というご苦労が述べられていた。

 ここから、本来の JAIST「イノベーション教育・必修講義」の紹介から少し外れる話題を、 編集室の文責で述べることをお許し頂きたい。本章には、「ロードマップ作成」という演習が 全学生対象に行なわれている、と記されていた。実は、この演習がすぐに役立ちそうなVR(バーチャル・リアリティ)に関連したコンテストが行なわれている。IVRC(当時の正式名称 、国際学生対抗手作りVRコンテスト) という催しで、参加資格は学生であること。IVRC2015には、JAISTの学生で構成されたチーム:デッドラインによる『飛行船しゃぼん号』という作品が参加して、IVRCの決勝大会に進出した。ちなみにIVRCコンテストの上位入賞作品は、米国やフランスのVR国際学会の権威ある技術展示に採択されることが多い。JAISTの作品はこの年の入賞は逃したが、予選を通過して決勝大会に進出を果たした誇るべき成績だった。また、審査員は、その作品に「伸びしろ」のあったことにも気が付いた。
 そこで、ここでは上述したJAIST必修講義の学習現場を知らない部外者の的はずれの提言、となるのかもしれないが、このロードマップ演習の応用例について考察してみる。 過去のIVRC作品は、日本VR学会大会で、必ず登壇発表されている。その予稿には技術内容が詳細に書かれており、もしかするとJAISTには実機が残っているかもしれない。もしも、今後同様の大会に参加を希望する学生がいた場合に、過去の作品テーマに類似した新しいVR作品の「ロードマップ」を仮に構想して、 途中のチェックポイントの設定などを図表化し、「もし 当初からどんな開発工程が計画されていればより完成度の高いVR作品として公開できただろうか」 という考察ができるかも知れない。このように、工期に制限のある開発のロードマップを作ることに役立つ演習ではないか、と、ここでの同書第6章の紹介から少し逸脱した内容をあえて書かせて頂いた。

 最後になるが、 横幹〈知の統合〉シリーズ 『価値創出をになう人材の育成』には、本Column-2で紹介できなかった「統合知」の方法論が満載されている。横断型 融合型人材の育成に関心をお持ちの方には、同書による学習を強くお勧めしたい。価格:1800円+税。最寄りの図書館に蔵書されていない場合、ぜひ購入のご申請やご推薦をお願い致します。

 また、本Column-2では、「イノベーション創出」の解説も紙幅の都合で省いた。編集室の見解は横幹ニュースレターNo.77掲載「イノベーションの秘訣」にまとめており、「市場の顧客にすら意識されていない将来の状況の変化」に対応するブレークスルーという着眼点をまとめている。ご興味をお持ちの方に、一読をお勧めしたい。

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小山 慎哉副室長(函館工業高等専門学校、日本バーチャルリアリティ学会)
高橋 正人委員(情報通信研究機構、計測自動制御学会)

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事務局連絡先
(事務局オープン日:月曜日、水曜日、金曜日)
E-mail: office@trafst.jp  Tel.Fax:03-6675-4076
所在地:
〒101‐0052 東京都千代田区神田小川町1‐11‐9
金子ビル (公社)計測自動制御学会 事務局内

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