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【協力】
山本佳世子様(電気通信大学大学院)
濱久保美幸様(中央大学)
松倉裕子様(日本計画行政学会事務局)
横幹連合 広報・出版委員会
    *  *  *
■横幹連合
 ニュースレター編集室■
武田 博直室長(VRコンサルタント、日本バーチャルリアリティ学会)
小山 慎哉副室長(函館工業高等専門学校、日本バーチャルリアリティ学会)
高橋 正人委員(情報通信研究機構、計測自動制御学会)
中田 亨委員(産業技術総合研究所、ヒューマンインタフェース学会)
岡田 昌史委員(東京工業大学、ロボット学会)
■ウェブ頁レイアウト■
金子 貴美委員(お茶の水女子大学)

横幹連合ニュースレター

<<目次>> No.038 Aug 2014

巻頭メッセージ

活動紹介

参加学会の横顔

 
横幹的研究の展開と発展へと向けての広報・出版委員会の取組と課題
*
有馬 昌宏  横幹連合理事
兵庫県立大学 応用情報科学研究科 教授
 
第40回横幹技術フォーラム

日本計画行政学会

イベント紹介

ご意見はこちらへ

 
 
第5回横幹連合総合シンポジウム
これまでのイベント開催記録
ニュースレターへの
ご意見・ご感想を
お聞かせください。
*
 E-mail:
  

巻頭メッセージ

横幹的研究の展開と発展へと向けての広報・出版委員会の取組と課題

有馬 昌宏  横幹連合理事
兵庫県立大学 応用情報科学研究科 教授  

  横幹連合の理事に就任して、現在2年目。勝手がまだ、良くは分からないままに、本年度の広報・出版委員会の委員長を拝命しました。慣れないながらも、他の委員の皆様に助けられて、年4回の横幹ニュースレターの発行、横幹連合パンフレットの改訂、参加学会の年次大会公開システムの構築(プログラムとアブストラクトの公開)などの委員会としての活動に、現在取り組んでおります。この度のニュースレター巻頭メッセージの執筆という機会を得て、広報・出版委員会の活動を紹介させていただきながら、横幹的研究の展開と発展に向けて、広報・出版委員会からの活動が、どのように貢献できるかの私見を述べさせていただきます。

  横幹連合は、その設立趣旨に謳われているように、「限りなくタテに細分化されつつある科学技術の現実の姿に対して、『横』の軸の重要性を訴え、それを強化するためのさまざまな活動を行う」学会の連合組織体です。そのために、「文理にまたがる43(設立時)の学会が、自然科学とならぶ技術の基礎である『基幹科学』の発展と振興をめざして大同団結」して結成されました。2005年の「コトつくり長野宣言」、2007年の京都宣言「コトつくりによるイノベーションの推進」、そして、2011年の理事会声明「震災の克服と強靭な社会の再構築に向けて」などにも明示されておりますが、(1)モノつくりからコトつくりへの転換の必要性、ならびに、(2)「技術と社会の接点で生まれた諸問題を解決すべく、知を統合するプロセスを通じて分野横断的な新しい知が創出される」ような横断的統合領域における研究の必要性を説くとともに、その実践を行ってきました。そうした努力の結果、多くの横断的統合領域での研究成果の蓄積が進んでおります。これらの成果は、横幹連合が隔年で開催している「横幹連合コンファレンス」「横幹連合総合シンポジウム」、そして、(横幹技術協議会との共催で42回開催されています)「横幹技術フォーラム」、定時総会における講演会、さらには「会員学会の連携による課題解決プロジェクト」などを通じて、蓄積されて来ました。
  こうした成果の一部は、横幹連合のホームページで、「資料」 「これまでの主催行事」と辿るか、または、横幹連合のトップページの「■これまでに開催された横幹連合のイベント」をクリックしていただくと参照することができます。この「開催日とイベント」の一覧に記載されています「詳しくはこちらから」を辿れば、 (後でご紹介する)横幹ニュースレター掲載の関連記事も閲覧できます。
 ちなみに、会員学会の会長が出席して開催された2013 年12月の横幹連合会長懇談会で、「会員学会年次大会発表(内容)の電子化」が承認されたことを受けて、現在、会員学会の年次大会の研究発表のタイトル、著者、アブストラクトを検索できるシステムの構築を、広報・出版委員会が担当して試行しており、近いうちに公開できる予定です。これは、会員学会の横のつながりの強化を支援するとともに、産業界へ向けて最新の学術的取組を発信するための試みですが、これまでトップページの「■横幹連合 会員学会のイベント」(会員学会カレンダー)に掲載されてきた、会員学会の年次大会やシンポジウム・講演会などのご案内を、資料性を持たせて発展させた内容になると考えております。

 このように多彩な横幹連合のホームページの中でも、広報・出版委員会のメインの活動として位置づけられているのが、年4回の「横幹ニュースレター」の編集・発行です。2004年1月に大石進編集委員長のもとで第1号が創刊されましたが、第4号以降は、編集委員会を出版・広報委員会のニュースレター編集室に改組し、武田博直編集室長のもと、本号で第38号となりますが、号を重ねて参りました。年2回発行されます会誌「横幹」が、紙媒体で、査読に基づく横幹的研究の成果や横幹的取り組みの発表・紹介の場であるのに対して、ニュースレターは電子媒体で、会誌と比べれば比較的編集期間が短くて済むために、ホットな話題を(若干の遅れは有りながらも)速報性を重視して会員学会の会員諸氏にお届けするという役割を担っています。
  現在、横幹ニュースレターは、「巻頭メッセージ」「活動紹介」「参加学会の横顔」「イベント紹介」の4つの柱で構成されています。「活動紹介」では、横幹連合コンファレンス・総合シンポジウムや、横幹技術フォーラムなどの内容を詳しく紹介しています。「参加学会の横顔」http://www.trafst.jp/nl/035a/profile.htmlは、会誌の「会員学会紹介」と重複しますが、会誌の内容が当該学会の会員の手による紹介記事であるのに対して、ニュースレターでは、編集室が当該学会の代表者に直接取材して執筆するという作成方法をとっており、執筆者とその視点に違いがあります。

  これまでご紹介してきたように、広報・出版委員会ではニュースレターやホームページなどを通じて、横幹連合の諸活動についての広報や、蓄積された横幹的な「知のアーカイブ化」を行って参りました。しかしながら、現在の38の会員学会の総勢約6万人の会員や、さらには、その他の研究者、そして、産業界の方々に対して、これらの情報が届いて閲覧され、横幹的思考の醸成や横幹的研究の実践に活かされているかと問えば、課題や問題が、まだまだ多いと言わざるを得ません。恥ずかしながら、広報・出版委員長を務めさせていただいている私ですら、横幹連合の活動に参加したのは2012年3月26日に開催された震災克服研究の連携活動キックオフで研究報告をさせていただいたのが最初であり、それまでは、横幹連合の名前は聞いたことはあっても、ホームページを訪れたことも、ニュースレターを読んだこともありませんでした。
  そこで、会員学会の会員の方々に横幹連合のホームページを閲覧していただいたり、ニュースレターを読んでいただくようにするには、どのような工夫が必要なのか。本年度の広報・出版委員会は、こんなテーマを設定して、ニュースレターの構成の見直しや、ホームページの見直しを検討し、蓄積されてきた研究成果の共有や今後の横幹的活動の普及を目指しているところです。ホームページの「会員学会」のページに、ニュースレターの「会員学会の横顔」のアーカイブ http://www.trafst.jp/nl/035a/profile.htmlへのリンクを加えたのも一つの工夫です。また、会員学会のイベント紹介では、年次大会などの開催日時や場所の紹介だけではなく、「他の参加学会の方々には、本年次大会のここに注目してほしい」ですとか、「本大会での特別講演は、大会テーマを横幹的に俯瞰する内容です」などの、当該イベントの横幹的な部分をアピールする1行メッセージも入れていただくことを、今後はお勧めして行きたいと思います。横幹連合参加学会の会員には正会員の参加費が適用されるイベントも数多くあり、こうした普段参加することのない他の学会のイベントへの出席・参加がきっかけとなって、分野横断型の研究につながる場合があるかもしれません。

  ここでは、広報・出版委員会の活動内容と課題、そして、現在の取組状況をご紹介しましたが、今後の広報活動をより効果的なものとするために、会員学会の会員諸氏からの忌憚のないご意見やアイデアをお寄せいただければ、大変に有難く存じます。

 

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